🎬 ひとことで言うと

全世代の”マリオ体験”がスクリーンで爆発する——1秒たりとも退屈させない、究極のアトラクション・ムービー
結論:映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』は面白い?つまらない?
「理屈抜きの楽しさ」に全振りした潔さが、世界中の観る者を問答無用で笑顔にした、アニメ映画史に残る娯楽作品の金字塔。
「あの音」「あの動き」が完璧なクオリティで蘇り、子供から大人まで誰一人置いてきぼりにしない全世代ドンピシャのエンターテインメント
昭和世代のファミコン体験、平成世代の64やWiiの思い出、そしてゲームを一度も触ったことのない子供まで——すべての世代がどこかで感じる「マリオらしさ」を、イルミネーションが映像技術の粋を尽くして完璧に再現しています。
ただし「文学的な深みや複雑なテーマ性」を期待すると肩透かしを食らいます。本作はそこを目指していません。シンプルだからこそ強い、という映画の存在意義をまざまざと見せつける作品です。
▶ Prime Videoで視聴する※本ページはプロモーションを含みます。
基本情報
| 配信 | Amazon Prime Video ほか |
|---|---|
| 公開/放送開始 | 2023年4月28日(劇場公開) |
| 上映時間 | 87分 |
| ジャンル | アニメーション、アクション、コメディ、冒険、ファミリー |
あらすじと作品の特徴(ネタバレなし)
ニューヨークで配管工として働く兄弟のマリオ(宮野真守)とルイージ(畠中祐)は、地下の謎のパイプに吸い込まれ、魔法に満ちた異世界へと迷い込んでしまう。離れ離れになった二人。マリオはキノコ王国でピーチ姫(志田有彩)やキノピオ(関智一)と出会い、クッパ(三宅健太)の野望を止めるため、ルイージを救いに向かう——。
任天堂とイルミネーションによる共同製作で、「マリオの生みの親」宮本茂がプロデューサーとして深く関与。監督はアーロン・ホーヴァス&マイケル・ジェレニック、脚本はマシュー・フォーゲル。ゲームのステージをそのまま映像化したようなアスレチックシーン、レインボーロードでのカートチェイス、歴代シリーズの「あの音」が随所に散りばめられたイースターエッグなど、マリオを知る人ほど発見が増える作りになっている。世界興行収入は約1,500億円を突破し、ゲーム原作映画として歴代最高額を記録している。
正直レビュー:ここが良かった・悪かった
良かった点:映像とキャラクターが生む「自分がコントローラーを握っている」感覚
- アニメ映画史上屈指の映像クオリティレインボーロードのカートチェイス、キノコ王国の色彩豊かな街並み、クッパ軍との大規模バトル——どのシーンを切り取っても壁紙になるレベルの完成度。ゲーム的なギミックを違和感なく映像演出に落とし込み、「自分がマリオを操作しているかのような没入感」を生み出しているのが最大の強みです。
- クッパの「怖さと愛嬌」のバランスが絶妙本作の隠れたMVPはクッパ。ピーチ姫への一途な恋心を持ちながら世界征服を企む、この相反する二面性がジャック・ブラック(三宅健太)の声によって見事に成立しています。威厳と情けなさが同居するクッパは、本作を単純な勧善懲悪に終わらせない絶妙なスパイスになっています。
気になった点:「映画」としての奥行きを求めると少し物足りない
- ストーリーのシンプルさは諸刃の剣本作はほぼ一本道で進む冒険譚であり、どんでん返しも複雑な人間ドラマもありません。アトラクションとしての完成度は満点ですが、「映画を観た」という充実感よりも「遊園地を楽しんだ」に近い読後感があります。これが欠点かどうかは観る者次第ですが、正直な感想として残ります。
- マリオとピーチ姫の関係性の描き込みが薄いマリオがピーチ姫のために奮闘する構造は明快ですが、二人の間に生まれる感情の変化がやや駆け足。続編への布石とも取れますが、キャラクター同士の関係が深まる前にクライマックスを迎えてしまう印象があります。
向いている人・向いていない人の特徴
向いている人
- 子供と一緒に安心して楽しめる映画を探している人
- 昔ゲームで遊んだ記憶を最高の映像体験として味わいたい人
- 難しいことを考えず、純粋に爽快な時間を過ごしたい人
向いていない人
- 映画に文学的な深みや複雑なテーマ性を求める人
- ストーリーの意外性やどんでん返しを期待している人
- ゲームへの思い入れがなく、イースターエッグの楽しみ方がわからない人
映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の原作は?
本作の原作は任天堂の人気ゲームシリーズ「スーパーマリオブラザーズ」です。1985年に初代ファミコン版が発売されて以来、40年にわたって世界中で愛され続けるゲーム史上最も有名なキャラクターといっても過言ではありません。
映画化にあたっては「マリオの生みの親」である宮本茂が製作として深く関与し、世界観の再現度と任天堂ブランドへの敬意を徹底的に追求。
1993年に公開された実写版映画とは別物のプロジェクトとして、完全新規の映像作品として制作されています。
深掘り考察:クッパはなぜ「最高の悪役」に仕上がったのか
ピーチ姫への片思いが生んだ「愛すべき悪役」の構造
本作のクッパは、単純な「征服者」ではない。ピーチ姫への一途な恋心が彼の行動のすべての原動力になっており、世界征服さえも「ピーチ姫に認めてもらうための手段」として描かれている。ピアノで愛の歌を弾き語りするシーンは、本作で最も笑えて最も切ない場面だ。
強大な力を持ちながら、恋愛においては不器用で子供っぽいクッパという存在が、本作に予想外の温度を加えている。
ジャック・ブラック(三宅健太)の声が持つ「威厳と情けなさの同居」なしに、このキャラクターは成立しなかっただろう。
スーパースターが明かす、本作のテーマ
クライマックスでマリオとルイージがスーパースターを手にするシーンは、単なる必殺技演出ではない。ゲームにおいて「一時的な無敵状態」を与えるスーパースターは、映画においては「兄弟の絆が生み出す力」の象徴として機能している。
ルイージを救いたいというマリオの一心が、物語全体を通じて積み上げられてきた末に発動するこの演出は、シンプルながら正しいカタルシスの作り方を体現している。
難しいテーマなど必要ない——「大切な人を守りたい」という感情だけで、映画は十分に成立するということをこのシーンは証明している。
イースターエッグが語る「任天堂の本気」
本作には数えきれないほどのゲームシリーズへのオマージュが散りばめられている。ドンキーコングのアリーナはアーケード版『ドンキーコング』そのものの構造を持ち、レインボーロードは『マリオカート』シリーズの象徴的なコースだ。
「ゲームをそのまま映画にした」という批判が一部にあるが、それはむしろ本作の最大の強みだ。
宮本茂が製作に入り、任天堂が世界観の監修を徹底したからこそ生まれた「本物のマリオ映画」であり、そのこだわりがすべてのカットに宿っている。
ルイージが「ただの弟」ではなかった理由
本作においてルイージは序盤にクッパに捕らわれ、マリオに救われる「守られる存在」として描かれる。
しかしラストで、クッパに恐怖しながらも前に踏み出すルイージの姿は、「マリオのおまけ」ではなく「自分の意志で立ち向かった一人のヒーロー」として完結する。
兄に守られ続けた弟が、自らの足で立ち上がる瞬間——この小さな成長が、本作のエモーショナルな着地点を支えている。
続編『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』でルイージがどのように描かれるかが、今から楽しみでならない。
続編情報:『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』2026年4月24日公開
本作の世界的大ヒットを受け、続編『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』が2026年4月24日に公開予定。宇宙を舞台に、ロゼッタ(坂本真綾)やチコたちが新たに登場し、スケールアップした冒険が描かれる。監督・脚本・声優陣は続投。
総評:観るべきか迷っている方へ
映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』は、「映画として深いかどうか」を問う前に、スクリーンに映し出された瞬間から観る者を別の世界へ連れて行く力を持った作品です。
世界中で1,500億円を稼いだ事実が証明しているのは、マリオが持つ「誰もを笑顔にする普遍的な力」そのものです。細かいことは、コインを取りながら考えればいい。
本作品はAmazon Prime Videoで配信中。
プライム会員は追加料金なしで視聴可能です。
※配信状況は変更される場合があります。最新情報は公式サイトをご確認ください。


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